新型コロナウイルスの影響から一気に広がりを見せるテレワーク。
これまで通り出社している社員の手洗い・換気の徹底、マスク着用、そしてアルコール消毒という基本的な取り組みは当然のこととして、当社でも急遽取り組みを開始しております。
とはいえ、まだまだ開始してから約1か月が経過したところ。
試行錯誤の繰り返しではありますが、当社の取り組みをレポートします!
● きっかけはやっぱり恐怖心
これまでも検討するだけはしてきたテレワーク。
ただ安全性検証や費用対効果を考えるとなかなか本気で取り組むことに躊躇していた、というのがホントのところ。今回の新型コロナウイルスの広がりに対して「このままではマズイ…」という恐怖心が先立ちました。
もし、新型コロナウイルスの感染者が従業員の中から出た場合、事務所はしばらく閉鎖になるでしょう…。そうなれば、お客様にもご迷惑をおかけしてしまう、と思うとまずはできるところからスタートしていかなければ、と危機感に駆り立てられたことがテレワーク導入の発端となります。
● まずは目的と手順を考える
まず、テレワークを始めるにあたり、目的を整理する必要があります。
目的は明文化して、その軸からブレないことが大事。
テレワーク導入の目的を整理する | ||
1 | 従業員の安全、働きやすさの確保 | ・通勤電車での感染リスクを軽減 ・小中高校などでの一斉休校で出社が難しい社員への対応 |
2 | 業務効率の向上 | ・業務プロセスを見直し、ムリ・ムダ・ムラを洗い出す ・人員配置の再検討 |
テレワークの導入にあたり、当社で掲げたのは上記の二つ。
ひとつめの「従業員の安全性、働きやすさの確保」はもちろん、新型コロナウイルスへの対策としてもっとも重要なところ。ただ、新型コロナウイルス対策だけを目的とするのではなく、これまでの業務フローの見直しも含めて「業務効率の向上」を目的として明文化しました。
目的を書き出したら、次は手順の整理。
いきなりテレワークを実践するのはやっぱり怖いので、考えられるコトは考えてから。
やることも多いので優先順位付けも大切です。
テレワークの導入手順を整理する | |||
1 | 分析 | ・リスク分析と想定被害の可視化 ・業務フローの整備、承認フローの見直し |
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2 | 対策 | セキュリティ対策 | ・データの安全な運用体制 ・管理負荷の少ないシステム構築 |
コミュニケーション対策 | ・迅速な意思疎通・従業員を孤独にしない | ||
人事評価対策 | ・勤怠管理 ・評価方法 |
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3 | 整備 | ・テレワークマニュアルの整備 ・段階的テレワークの導入 ・テレワーク実践者からのフィードバック |
今回は、はじめてのテレワークの導入ということで、分析→対策→整備の三つの視点に分けて導入までの手順を整理しました。最終的にはマニュアルという形にまとめますが、マニュアルに書き出す項目を整理していくと、まずは何をしなければならないかが把握しやすいように思います。
● クラウドツールを精査する
これまでとは異なる業務フローを実践しようとすると、やはり足りなくなるツールがあります。データ共有、コミュニケ―ションの方法などが変わってきますので、お客様とのやり取りも含めてクラウドツールの精査が必要となります。
当社でテレワークの実践に際して活躍しているツールは主に以下の3つです。
●クラウド型WEB会議システム「RemoteMeeting」
新型コロナウイルス対策で対面でのやり取りが難しいお客様との打ち合わせにも使いますし、社内会議にも使えます。
●ファイル共有ストレージ「DirectCloud-BOX」
大容量のデータ授受や情報共有ストレージとして最適です。
履歴管理など管理者負担が少ないこともポイントが高い!
●メンバー間情報共有チャット「RocketChat」
WEB会議を開くほどでも無いこまめな連絡にはチャットツールが有効。
オープンソースなのでカスタマイズも自在。
どのようなツールを準備するかはテレワーク導入の最大の山場ではないかと思います。
各ツールの詳細説明は後日あらためてアップしたいと思います。
● 実践はあくまでも段階的に
マニュアルを用意して、クラウドツールを精査して、それでもリスクは残りますので、まずは管理職を中心に段階的に導入を進めています。その後、実践者からのフィードバックを受けて、さらなる改良について検討します。やってみたら、意外な落とし穴が…ということも多々ありますので。
取り急ぎ改善が求められている点としては「机とイス」の問題。自宅のイスが業務用ではないため、「腰が痛い!」という悲鳴が…。長時間のデスクワークには確かに欠かせませんが、すっかり見落としておりました。
当社でテレワークの取り組みをはじめて、まだ約一か月。
まだまだ改善の余地がありますね。