動画制作のニーズが高まるに連れ、動画制作会社も次々と誕生しています。試しに「動画制作会社」で検索すると検索結果と合わせ、数多くの制作会社の広告が表示されます。
各社各様の売り文句を掲げ、いずれも信頼できそうでありちよっと怪しげでもあり…。数が多いだけに、発注先をどこにするか大いに迷ってしまいます。
動画制作会社はどこも同じ? 違いはあるの?
どの会社も“動画を制作する”のは同じ。正直、どこへ発注しても大差ないような気がします。
もしも、ご担当者様が動画制作に対する知見を豊富にお持ちで、どのような動画を作りたいかが明確な場合、ある意味どの制作会社に発注しても同じ、かもしれません。しかし、そうでない場合、各社には違いがあることを認識し、慎重に比較・検討した方が良いでしょう。
例えば、↓のような一括見積もりサイトを利用するのもオススメです。
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選択肢は動画制作会社だけじゃない
そもそも“動画を制作”するためには、必ずしも『動画制作会社』へ発注する必要はありません。
お付き合いのある広告代理店があれば、対応してくれるでしょうし、クラウドソーシングを活用して、フリーランスで活動されている方を探すという方法もあります。また、ご担当者様の多くは、動画制作の経験はないけど、広報や宣伝業務を通して紙媒体やWebの制作経験はあるのではないでしょうか? 最近は、印刷会社やWeb制作会社も動画制作を請け負ってくれるところが増えています。ひとまずは、お取引き実績のある外注業者へ相談してみるのもオススメです。
ただし、広告代理店や印刷会社、Web制作会社は貴社と動画制作会社を繋ぐ仲介業者的な立場になることが多く、動画制作会社やフリーランスのクリエイターへ直接発注する場合に比べ、費用面ではやや割高になることが多いでしょう。
動画制作会社もいろいろ
ひとくちに動画制作会社といっても千差万別。規模の大小、制作体制、得意分野など、各社様々で、それらの違いが制作費の差異にも繋がっています。
A社
- 制作体制|企画、シナリオ・コンテ作成、撮影、編集すべて内製。編集スタジオと編集スタッフを地方に置いている。
- 得意分野|会社案内動画、製品紹介動画など
- 費用感|作業の一部を地方へ分散させている分、安価
B社
- 制作体制|進行管理は自社で。制作は登録クリエイターへ外注。
- 得意分野|登録クリエイターに多様性があり、オールマイティに対応
- 費用感|安価とは言えないが、クオリティは担保できる
C社
- 制作体制|撮影は外注スタッフが主。編集は自社
- 得意分野|短尺のweb広告動画や動画POP
- 費用感|内容によってはかなり安価に依頼できる
3DCGやVR、ドローンによる空撮など、やや特殊な動画を専門にしている制作会社もあります。
最近は、SNSでバズることを目的とした動画の制作を得意にしている制作会社もあるようです。
※ご興味ある方は弊社までお問い合せください♪
どんな動画制作会社を選ぶべき?
動画制作会社はどこも同じ、わけじゃない。と、いうことは選択をしなければいけません。では、どのような基準で動画制作会社を選べば良いのでしょうか?
自社の目的を知ろう
動画制作会社のことをどんなに調べても、自社のスタンスが曖昧ならば選びようがありません。
- 動画の用途は?(会社案内? 製品紹介? リクルート? 社員教育?)
- 動画の活用シーンは?(展示会用? 営業ツール? 自社サイト? SNS? ネット広告?)
上記が決まれば、それらを得意とする動画制作会社をピックアップすることができますね。
さらに
- ターゲットは誰か?
- 動画を通して何を実現したいのか?
を、明確にできれば制作会社をもっと絞り込めます。
「マーケティングに強い」を謳う制作会社は多くありますが、HPで実績を確認すれば、どのような業種のどのような製品とターゲットに対してどのような成果を上げることを得意としているかが分かると思います。
また、最近は<動画制作+ネット広告>の運用をお任せできる会社も多くあります。もしも動画広告をお考えの場合は、そうした会社に相談するのもより良い選択と言えそうです。
コンペを実施する?
真剣に探し始めると、発注したいと思える動画制作会社は複数見つかると思います。
逆に、どの会社も帯に短しタスキに…、と思う場合もあるかもしれません。「とにかく安く!」と、いうことであれば同じ条件で各社から見積もりをもらい、最も金額が低い制作会社へ発注すれば済みます。しかし多くの場合、予算内で自社の要求に高いクオリティで応えてくれる会社を選びたいと思うでしょう。そんな時はコンペを実施するのも方法のひとつ。その際は、提案依頼書(RFP)を作るのを忘れないようにしましょう。
提案依頼書(RFP)を作ろう
良い制作会社を見つけ、円滑な制作過程を経て、満足できる動画を完成させるにはしっかりとしたRFPが必要になります。
RFPを作成することで、自社の要求を明確に伝えることができ、期待に沿ったクオリティの高い提案を受けることに繋がります。要件を平等に提示することで各社が横並びとなり、提案内容の良し悪しを判断しやすくもなるでしょう。また、RFPは動画制作会社に向けてのみ作成するものではありません。動画制作の意図や目的に対する社内の認識を統一・共有する役割も果たします。
以下は、RFPに記載すべき項目(一例)です。
- 動画制作に至った背景
- 動画制作の目的
- 動画を公開するシチュエーション
- ターゲット
- 自社の体制
- 予算
- 納期
- 提出物(提案書/制作スケジュール/制作体制図/実績/サンプル動画/見積書 など)
- 提案書提出先(担当部署/担当者)
- 選定スケジュール
- 評価ポイント
良い動画制作会社と出会い、有益な動画を完成させるには、まず自社の考えを明確にすることが大切です。コンペを実施する/しないに関わらずRFPに記載される項目は埋められるよう、発注内容を精査することが大切です。
補足|動画制作の流れ
せっかくなので、動画制作会社が見つかった後の作業の流れも見ていきましょう。
提案内容や見積もりに合意し、発注先が決まったらいよいよ動画制作が始まります。
以下の作業は、基本的に動画制作会社が行うものですが、自社の要望に沿った方向に進んでいるかをご担当者様が随時確認し、指示を与えていくことが重要になります。
〇シナリオ作成
提案内容をブラッシュアップして、シナリオを作成。
それを基にビジュアルと音(ナレーション、効果音、BGM)、テロップの対応を具体化した絵コンテを作成します。これから制作する動画の設計図になりますので、気になる点はそのままにせず、しっかり確認しましょう。通常、コンテ類が一発OKになることは少なく、数度のやり取りを経て、完成稿に至ります。
〇動画素材の制作
動画を構成する素材を制作します。撮影の有無や内容によって必要な手順は異なります。
撮影が必要な場合は、
- ロケハン
- 香盤表の作成
- キャスティング
- 大道具、小道具の準備
- 必要な機材の確認
など、本番撮影に向けた事前準備が必要となります。
既存動画や画像、出版データなど、自社が所有する素材を活用する場合は、それらを動画制作会社に支給します。
〇編 集
撮影素材など、複数の素材を繋ぎ1本の動画を作ります。
テロップやエフェクトを追加するなど、いよいよ完成形が見えてきます。
- 仮編集|ざっくりと繋ぎ、全体の流れやカットに不足がないかなどを確認します。仮の音入れ(ナレーション、BGM)を行うこともあります。
- 本編集|仮編集で確認したことを反映させながら、演出やデザインを施し、細部まで作りこんでいきます。
上記工程を経て、映像がOKになったら「MA(Multi Audio)」と呼ばれる作業に入ります。ナレーションやBGM、効果音などを入れて音の最終調整を行い、ついに一本の動画が完成します。
〇納 品
完成した動画は、ご指定された形式で納品されます。
ビジネス用途の場合、下記2通りが主です。
- データ納品|最近の主流はこちら。ファイル形式は汎用性の高いMPEG-4が人気です。
- DVD納品|メニュー画面を作成することもできます。また、紙ジャケットをつけるなどパッケージングし、ノベルティとして配布するなどの使い方もできます。
動画制作がやっぱり不安、というときは
動画制作会社の見つけ方から、発注後の作業まで(ざくっとではありますが)ご説明させていただきました。
この記事が、これから動画制作会社を見つけようとするご担当者様にお役立ていただけるならば、喜ばしい限りです。もしも、やっぱり動画制作会社が見つからない、というときは、ご遠慮なく弊社へお声掛けください。動画制作の不安を払拭できるよう、精いっぱい努めさせていただきます。